秋華賞・考察2

昨日は、秋華賞の舞台となる阪神内回りコースについて『考察』していきましたが、今日は昨日とは別の視点から『考察』していきます。

上の表は、過去10年秋華賞で好走した馬の前走となります。
今年は例年の京都競馬場での開催ではないので、よもや過去の前哨戦からの傾向がそのまま当てはまるとは思ってはいませんし、コース替わりの影響は多少なりともあるのは間違いありませんが、各馬の力量や前哨戦を見たうえでの精査には繋がるとは考えています。

先ず目立つ傾向としては、3年連続オークスからの直行組が勝っています
3勝の内2頭については、3冠馬ということでチカラそのものが抜けていて、共にオークスでは1番人気で1着という人気、実績とも申し分ありませんでしたもう1頭に関してもオークスでは2番人気3着と、春の時点では世代上位の実績を残していました。

次にトライアルとなる紫苑SローズSを見ていきます。
紫苑S組は2015年までは1勝のみとなっていましたが、16年にG3へと格上げされて以降5年5頭の好走馬がいました。18年こそ好走馬はいなかったものの、その他の4年では2勝を挙げると共に毎年連対馬がいることからも、単に重賞への格上げということだけでなく、秋華賞と同じ小回りでコーナー4つのレースを使うことへのアドバンテージがあること、栗東所属からの出走が増えたことにより相対的にレースレベルが上がったことも要因として挙げられるでしょう。
過去10年で半数の好走馬がいて最大勢力とされていたローズS組を見ていくと、紫苑SがG3に格上げされるまでは必ず毎年2頭の好走馬がいました。しかし2016年以降では、17年こそ2頭の好走馬がいましたがその他の3年では1頭ずつ20年には好走馬が出なかったという事実があることから、レースレベルの低下と秋華賞とはリンクしにくくなったことは間違いない、と言えるでしょう。

以上の事から近年の傾向として
オークス組>紫苑S組>ローズS組
という前走傾向にあります

もう一つ前走の傾向を視点を変えて見ていきます。
先ほどのモノと同じモノとなりますが視点を変えて見ていくと、前走でクラスに関係なく3番人気以内3着以内から秋華賞で出好走した馬は30頭中19頭だったので、中心はココからとなっています。
これからは
赤字で示した3番人気以下3着以下
青字で示した人気、着順どちらかを満たしていない
馬を見ていきたいと思います。

赤字の
20年 2着マジックキャッスル
 G3ファンタジーS、G3クイーンC共に2着
19年 3着シゲルピンクダイヤ
 G2チューリップ賞2着、G1桜花賞2着
15年 2着クイーンズリング
 G2Fレビュー1着
13年 1着メイショウマンボ
 G2Fレビュー、オークス共に1着
13年 3着リラコサージュ
 G3フラワーC3着、スイートピーS1着
と、春の時点での重賞において結果を残していたり、既に賞金を持っていて余力を残してトライアルに臨んでいて、本番となる秋華賞では上積みを見込める状態での出走であったと思われます。
青字の
18年 3着カンタービレ
 G3フラワーC1着
17年 3着モズカッチャン
 G2フローラS1着、オークス2着
16年 2着パールコード
 G2フローラS2着
16年 3着カイザーバル
 春の実績ナシ
14年 3着タガノエトワール
 春の実績ナシ 
11年 2着キョウワジャンヌ
 春の実績ナシ
このように6頭中3頭は春の重賞実績がありました
春の重賞実績のない3頭の内キョウワジャンヌは、ローズSの前走が2勝クラスを1番人気1着、上り最速で勝利していて、残る2頭は社台系の生産馬でした。

これらのことから
オークス直行組の実績とトライアルの勢力図が近年は変わってきていて、トライアルでの上位人気馬や上位着順が中心となりつつも、春の重賞実績には注意といった傾向がありました。

以上のことを踏まえて考察1、2をまとめると
*阪神内回りコースはタフなコース設定
*この舞台はペースの上がる地点がレースによって異なる
*ロンスパ持続力勝負となりやすい
*例年以上にスタミナも問われる可能性がある
*前走がオークス
 紫苑S組
 ローズS組と勢力図が変わっている
*中心は前走で上位人気、上位着順ではあるが春の重賞実績も無視は出来ない
ということになります

今年は舞台が全く違うので、去の傾向が全く当てはまらないことは重々承知をしたうえで、『考察』と題していくつかの視点から過去の秋華賞を見ていきましたが、出走馬を精査していく中で何点かは参考にはなるであろうと考えています。
これから連続開催となるG1シリーズへの、皆様の参考に少しでもお役に立てればと思っています。

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