今年もいよいよやって参りました、競馬の祭典ダービー。
過去2年が無観客開催ということもあり、祭典とは言ってもどこか淋しさを感じさせる開催でしたが、今年は多くの観客に見守られる形で、これまでのダービーが戻ってきたことを嬉しく感じています。
お先週のオークスでは、およそ3万人の観衆となったなかで、まさかの事態が起こってしまった挙句、スタート時間の遅れや民放放送のアクシデントなど、これまで無観客競馬に慣れたサラブレッドからすれば、戸惑うのも仕方のないことだと思います。これまで多くの出走馬が経験したことのない環境での競馬となるので、些細なことがアクシデントに繋がる可能性もありますし、本当にゲートが開く瞬間までは見る側も緊張感に包まれることでしょう。
先ずは全馬無事にゲートインし、無事に走り終えてくれることを祈るとともに、各馬が能力を出し切り歴史に残るようなダービーを期待しつつ、予想へと参ります。
土曜のレースでは芝は良馬場発表でしたが、ダートが重馬場ということもあり、金曜の大雨の影響は残ってはいたようです。時計面でもCコース替わりとはいえ、標準的な印象でした。日曜には気温も上がって間違いなく一段階か二段階は軽くなってくるはずです。
トラックバイアスは、土曜のレースを見る限り内外の差はありませんでしたが、ココ2週が土曜は外伸び馬場なのに日曜は内も粘れるような、全くと言っていいほど読みにくい馬場なので、一気に乾いてインが有利になることもアタマには入れています。
展開としては、前走スタート直後に躓いて番手からとなったデシエルトがこの枠でも行く、と宣言していますし、比較的内の先行馬も控えて問題のないタイプなので、隊列さえ決まれば序盤からペースが上がることは無いでしょう。しかし、気性面に不安のあるビーアストニッシド辺りが外から来られた時にガツンと掛かり、2頭で引き離してしまう可能性もあります。その際はアスクビクターモアかピースオブエイトがペースを作ることになってくるはずです。
気性難の2頭が引き離さない限りは、序盤からガリガリやり合うようなことは無く、スローペースから中盤はある程度息を入れつつ、後半勝負を想定しています。
近2年のように、向こう正面で後方から動いていく事も十分考えられるので、後半は仕掛けが速くなればラスト5Fからとなり、そうでなければラスト4Fから11秒台を踏んでいく、持続力と直線の加速力が問われ、後半の総合力勝負を想定しています。
これらを踏まえて
本命は⑱イクイノックス
2走前の2歳時ですでにラスト5Fから11秒台のラップを刻んで、11秒台フラットの加速力を見せてくれたので、持続力と再加速の勝負であれば勝ち負け出来るだけの能力と世代上位のチカラは持っているはずです。
この大外枠は歓迎出来ませんし、父と母父が大惨敗を喫したレースなのですが、久しぶりの前走でもあれだけ走れましたし、大きな上積みが無くてもこの馬の能力であれば大崩れは無いでしょう。
今年に入って国内の重賞で中々勝てずにいた鞍上も、この2週では結果を出してくれているので、これまで溜めに溜めたフラストレーションも一気に発散してくれることに期待します。
対抗は⑬ドウデゥース
マイルで中団の位置が取れていたにも関わらず、前走のポジショニングは不可解でしかありませんでしたが、どうやらペース判断を間違えたようでそれでいて上がり最速の3着と格好は付けてくれました。
外伸び馬場の恩恵はあったにせよ、あの位置から届いたこともダービーには繋がってくるはずですし、何より気性面で全く不安が無いことは大きいと見ています。
血統的にはサリオスの2着と勝ち切る材料としては欠けていて距離不安はあるものの、世代上位の能力は人気が示していますし、前走がピークに仕上げたと思いつつもいい意味で平行線のようですし、距離と今年3度目の輸送もこなせるレベルの馬だとも思っています。
3番手は⑫ダノンベルーガ
前走は全く伸びず不利な馬場、この馬には不向きであろう小回りコースで4着、は能力の高さを改めて証明してくれました。
2走前のパフォーマンスからも、この馬もダービー馬に相応しいだけの能力であることに全くの異論は無く、スムーズな競馬さえできれば突き抜けるだけのモノは持っていると考えています。
しかし、デビューが11月だったので気温が上がることへの対応、ギリギリにつくったことによる大観衆のなかでのテンション、前目のポジショニングにこだわる鞍上が持続面をひきだせるのか、という不安は決して小さいモノではなく、ココ2週の人気馬を飛ばしている鞍上ということからこの評価としました。
ということで予想は
◎ ⑱
〇 ⑬
▲ ⑫
△ ③、⑦、⑪、⑮、⑯
このような予想となりました。
皐月賞上位組は、人気に支持されたなかでそれぞれが結果を残してきましたし、別路線組にも皐月賞上位組を逆転出来るのは難しいと考えたので、今年は皐月賞のみからとしました。
上位人気馬が揃って外枠に配置されたことで、内枠に妙味を見出そうとも思いましたが、今年はシッカリと人気馬がそれぞれのパフォーマンスを見せるダービーとも感じています。
競馬に絶対は無いと痛感させられるシーズンですし、全馬が初めて経験する大勢の観衆の前での競馬なので、不確定要素もあるとは考えつつも、上位人気3頭で決まる可能性もかなり高いと思っているので、配当妙味は皐月賞組から見出しました。
重複しますが、先ずは全馬が無事にゲートインし、無事にレースを終えることを祈りつつ、的中を目指していきたいと思います。