有馬記念・考察1

これよりグランプリ有馬記念をいくつかの視点から考察していきます。

その前に過去10年の有馬記念において3番人気以下で好走(3着以内)した馬を見ていきます。

19年、4番人気3着ワールドプレミア 
    19年菊花賞1着
18年、9番人気3着シュヴァルグラン 
    18年春天2着、17年有馬記念3着
    17年春天2着、16年春天3着
17年、8番人気2着クイーンズリング
    16年エリ女1着
15年、8番人気1着ゴールドアクター
    15年アルゼンチン共和国杯1着
    14年菊花賞3着
15年、5番人気2着サウンズオブアース
    14年菊花賞2着
    14年京都新聞杯2着
15年、4番人気3着キタサンブラック
    15年菊花賞1着
    15年セントライト記念1着
    15年皐月賞3着
    15年スプリングS1着
14年、4番人気ジェンティルドンナ
    12年牝馬3冠
    13年宝塚記念3着
14年、9番人気2着トゥザワールド
    14年皐月賞2着、14年弥生賞1着
    14年セントライト記念2着
13年、4番人気2着ウインバリアシオン
    12年春天3着、12年日経賞2着
    11年菊花賞2着
12年、10番人気オーシャンブルー
     (例外)
11年、7番人気2着エイシンフラッシュ
    11年宝塚記念3着、11年春天2着
    10年皐月賞3着
11年、9番人気トゥザグローリー
    11年京都記念1着
    10年有馬記念3着
10年、14番人気3着トゥザグローリー

2016年は1、2、3番人気決着でしたので、2016年を除けば毎年のように1頭以上は4番人気以下からの好走馬がいました。


それでは、これから上に挙げた好走馬をいくつかのキーワードと共に考察していきます。

①非根幹距離実績
JRAで開催される、芝G1は根幹距離が大多数です。
例えば高松宮記念(1200M)
   安田記念(1600M)
   天皇賞・秋(2000M)
   ダービー・ジャパンカップ(2400M)
などこの根幹距離とは400の倍数で、馬が集中して走りやすい、呼吸に適している等と考えられています。しかし、G1レースでも
   宝塚記念(2200M)
   菊花賞(3000M)
   エリザベス女王杯(2200M)
   有馬記念(2500M)
4つのレースは400の倍数ではなく非根幹距離となります。
根幹距離で成績が芳しくなくてもこの非根幹距離で抜群の適性を発揮する馬がいます
上に挙げたなかでは
ワールドプレミア
 菊花賞1着など勝ったレースは全て非根幹距離
クイーンズリング
 エリ女1着など非根幹距離重賞4勝
ゴールドアクター 
 有馬記念1着など非根幹距離重賞4勝を含む重賞での好走は全て非根幹距離

②長距離実績
特に京都競馬場でのモノとなりますが、有馬記念はアップダウンのある起伏がありコーナーを6回周る中山競馬場が舞台となります。
また、ラップについては後日考察するとして天皇賞・春などと似通ったラップになり易いことから長距離での適正が問われるレースともなります。
ワールドプレミア
 菊花賞1着
シュヴァルグラン
 春天2着2回、3着1回
ゴールドアクター
 アルゼンチン共和国杯1着
 菊花賞3着
サウンズオブアース
 菊花賞2着
キタサンブラック
 菊花賞1着(春天連覇)
ウインバリアシオン
 春天3着、菊花賞2着
エイシンフラッシュ
 春天2着

③中山実績
②と共通する部分はありますが、中山競馬場は最後の直線は310Mと短く、ゴール前には2.4Mの急坂があり尚且つ小回りコースなので一瞬の加速よりもコーナーで長く脚を使えることや立ち回り、機動力、ゴール前の坂をバテずに駆け上がるパワーなどが要求されるコースとなっています。
こういったことから中山巧者と言われる馬は存在します。
ゴールドアクター
 日経賞1着、オールカマー1着
キタサンブラック
 セントライト記念1着、皐月賞3着
 スプリングS1着
トゥザワールド
 セントライト記念2着、皐月賞2着
 弥生賞1着
ウインバリアシオン
 日経賞2着
エイシンフラッシュ
 皐月賞3着、京成杯1着

④リピーター
先ほどの説明と重複しますが、有馬記念の行われる中山競馬場は直線が短いうえにゴール前には急坂、小回りコース、コーナーを6回通過することから短い直線を迎える前にコーナーでの加速も必要です。
このようなこともあり有馬記念で好走した馬は、その後の有馬記念でも好走することは多々見受けられます。(ここは上位人気馬も含めると分かりやすと思います)

ブエナビスタ
 10年、09年2着
トゥザグローリー
 10年、11年3着
オルフェーヴル
 11年、13年1着
ゴールドシップ
 12年1着、13年、14年3着
ゴールドアクター
 15年1着、16年3着
キタサンブラック
 15年3着、16年2着、17年1着
シュヴァルグラン
 17年、18年3着

このように過去10年でも7頭存在し、好走馬30頭のうちリピーターの占める割合は15回と半数となっています。

リピーターに関しては、G1を何度も勝った馬も含まれているもののこの数字というのは見逃せない結果としてあるので、各馬の適性を考えるうえで必要な要素となることと思います。

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