天皇賞・春・予想

歴史と伝統ある1戦の天皇賞ですが、今年は京都競馬場の改修工事により舞台を阪神競馬場へと移して行われます。個人的には数あるG1レースの中でも好きなレースランキングを付けるとすれば上位にランクインしますし、近年ではスピード重視の生産へとシフトしている為ステイヤーカテゴリーの活躍できる場所も限られ、純粋なステイヤーと呼ばれるサラブレッドも減ってきていることから大波乱も起こり尚且つ距離が長いが故にジョッキーの駆け引きなんかも楽しみの一つと思っています。
今年は先に述べたように舞台も例年と違えば、2015年以来の牝馬3頭の出走や下級クラスを勝ち上がったばかりもしくは複数の格上挑戦と、今年ならではのレースが行われる事への期待に胸を躍らせています。
それでも馬券を購入する以上は的中が目的なので、レースを楽しみつつ結果馬券も的中となるようこの環境での忘れられない天皇賞・春となるよう予想していきます。

土曜の馬場は、約3か月も使ってきたとは思えないくらいの高速馬場で短時間に雨が降った後の10Rこそ稍重馬場となりましたが内側もしっかりとしていて、日曜の昼頃には一雨ありそうなものの極端な降水量でなければ、トラックバイアスとしては内外フラットでの見立てではいます。
展開としては、陣営が示唆しているようにジャコマルが主張するはずですが番手でも注文の付かないディアスティマが実質的な主導権を握ると見ています。
比較的外目から先行馬がポジションを取りに行く形になると思いますし、かといって内目の有力馬もズルズルとは下げたくないはずなので序盤のポジショニングが一つカギを握る可能性はあるとは思っていて、参考となるレースラップが松籟Sくらいとはなるものの、ココで後続を突き放したディアスティマが実質主導権を握るとなれば、序盤は流れて2週目の1角から2角にかけて一息いれつつ向こう正面からのラスト6F~5F目辺りからのペースアップとなり、極限のロンスパ戦でゴール前の坂の考えるとかなりの消耗戦となるでしょう。
例年の京都競馬場であれば、3角での坂を超えてからのラスト4Fでの持続力勝負とは大きく異なる天皇賞・春となるであろうと見ています。

本命は⑫ディープボンド

これまでのクラシックでは、コントレイルの露払い的な存在であった為どうしても結果を求められているようには見えませんでしたが、ダービーや神戸新聞杯、菊花賞にしても先行馬には向かない流れの中でも自らの役割を担いつつ掲示板確保と能力は劣っているとは全く思いません。
実際に役割から解放された前走では6Fのロンスパ戦を、6走前にはハイペースの消耗戦を勝ち切っていて、有馬記念目標からスライドした2走前以外は結果以上に強い競馬をしています。
勿論前走は他馬が道悪に苦しむ条件が向いたとはいえ、スタミナが無ければあの着差は無かったでしょうし、何より舞台が阪神競馬場でディアスティマが主導権を握る展開で上りが掛かり後半の消耗戦という流れもこの馬に向くはずなので、枠が外目、高速馬場という不安は持ちつつも大崩れはないであろうと評価しました。

対抗は③カレンブーケドール

これまでの戦ってきた相手との比較をすれば能力的には一枚抜けているとは見ていて、高速馬場でのパフォーマンスだけで無くタフな馬場での4~6走前でも安定した結果を残していることからこの評価としました。
この枠なのでこの馬の武器である先行力と立ち回りは通用していいとは思っていますし、持続力面でもこのメンバーであれば勝負できると思います。
それでも血統的にスピード寄りのタイプではありますし、牝馬には過酷なレースとなれば危うさも持ち合わせていることもあるのは承知しながらも68年ぶりの牝馬による制覇と『やってみたいことがある』という鞍上の秘策に期待しています。

3番手は②アリストテレス

前走では掛かってしまったことと馬場が敗因として挙げられていますが、これまで見せなかった部分というのは非常に引っかかる事とこの枠で他馬からのプレッシャーを受けた時に再び、という不安からこの評価としました。
菊花賞でコントレイルをあそこまで苦しめたチカラを出せれば勝ち負けは十分にあり得ますし、父、母父共に菊花勝馬という血統からも条件としては申し分なく、ルメール騎手の天皇賞連続勝利という記録からも崩れる可能性は低いとは思っています。

という事で予想は

◎ ⑫
〇 ③
▲ ②
△ ①、⑤、⑦、⑪、⑮

このような予想となりました。

正直阪神競馬場開催という事でこれまでのデータや参考にするものが無く、単純に出走馬の能力比較だけで的中できる程簡単とは考えていませんが、レースを楽しみ結果も楽しめる天皇賞となればこの上ないと思っています。

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