今年も3歳牡馬3冠クラシックの菊花賞となりますが、例年とは違う阪神競馬場内回りでの開催となったこと、皐月賞馬とダービー馬不在ということ、主要前哨戦である神戸新聞杯が極悪馬場でセントライト記念がトラックバイアスの影響によるレースだった、ということで非常に難解なレースになると考えています。加えて阪神3000Mの重賞が、古馬による阪神大章典のみだという点からも、参考にするモノや比較対象とするものが少ないことも厄介な舞台と言えるでしょう。
それでもこういった難解なレースを的中できれば今後の自信にも繋がりますし、今後のG1シリーズへ向けて弾みを付ける事にもなると思っています。
予想に入る前に例年とは舞台が異なるので、京都と阪神での違いなどを簡単ではありますが見ていきます。
大きな違いとして、3コーナー手前の坂をゆったり駆け上がり直線が平坦で、ある程度のスピードと瞬発力を要する京都よりも、ゴール前の急坂を2回越えて、更に2週目の坂を超える時にはかなり消耗するので、阪神を舞台とする今年はタフなレースとなるでしょう。
また、3コーナーの坂を下る位置からの仕掛けでラスト4F戦となる京都に比べて、直線が短く1週目のゴール前の急坂を超えて、ラスト4F地点の下りまではほぼ平坦となるため、仕掛けの位置がラスト5Fとなる可能性もあることからも、スピードよりスタミナと持続力を例年以上に問われるレースとなると考えています。
土曜の馬場は、週の前半に雨が降ってから天気に恵まれたお陰で先週よりも時計の出る馬場にはなっていて、日曜も天気は良さそうなので馬場状態としては良好な状態で、若干軽くなることも想定しています。トラックバイアスとしては、土曜が内回りのレースが1レースしか無かったので判断しずらいのですが、今日使われなかったことにより内前有利の傾向の可能性はあります。
展開は、比較的先行馬は内に固まった印象で、逃げるのはワールドリバイバルかエアジーンとなるとは思いますが、前走を踏まえて包まれることを嫌うタイトルホルダーとなることも考えられます。
どの馬が逃げても、その他はロスのない競馬をしたいはずなので、その後ろのポジション取りはそこそこ激しくなりそうですし前半の5Fは若干流れるかもしれません。
中盤はどの馬も未知数の距離と後半のことを考えれば、必ず息を入れたいはずなので中盤の5Fは間違いなく緩み、後半のペースアップの地点がかなり難しくなります。
秋華賞でもラスト5Fから徐々にラップが上がったことを見れば、このレースもラスト5Fからのスタミナと持続力を問われる消耗戦、或いはラスト4Fからのロンスパ持続力戦を想定しています。
以上を踏まえて
本命は⑤レッドジェネシス
近4走では、後方ポツンでレースにならなかった2走前を除けば、道中にポジションを押し上げていることからも操作性に関しての不安も無いことは、この距離では大切な要素となります。
ダービーまでは、血統が父ディープインパクトに母父ストームキャットなので、ある程度のスピード競馬に対応できると思っていましたが、前走や3走前を見る限り速い脚は持っておらず、母母の影響が強く出ていてバテずに長く脚を使うタイプと確信しました。
この後半の持続力こそ、今年の舞台変わりがこの馬には功を奏すはずで、尚且つ阪神の長距離戦において好成績を残す厩舎力ということもこの馬にはプラスとみています。
それでも、上位人気馬の中では長距離戦という事を考慮すれば1番恵まれた枠ですが、ジョッキーが前付けからの粘り込みしか引き出しがないので、無理にポジションを取りにいった挙句、前半で脚を使いすぎる可能性もあることは不安として挙げておきます。
対抗は⑭ステラヴェローチェ
春のクラシックの実績からも、世代上位の能力があることには何の疑いようもありません。
極悪馬場実績に加えて高速馬場のダービーでも3着と、道悪巧者というよりも馬場不問のタイプで父と母父の良い部分が備わっていると見ています。
実績上位、能力上位、パワーも持ち合わせていながらも、スタミナ面に関しては担保となるレースがありませんし、先週同様の1番人気を飛ばした厩舎にジョッキーというコンビも若干疑っています。
というもの、ソダシに関してはハッキリとした敗因が分からないのですが、この馬の最終追いでの遅れがどうしても引っ掛かり、一度狂った歯車は中々修正できない場合も往々にしてあることから評価は下げました。
それでも、春のクラシックに比べてメンバーレベルとしては劣るので、能力だけで全ての不安を払拭するだけの走りをする可能性も、十分にあり得るとは思っています。
3番手は⑪ディヴァインラヴ
唯一参戦の牝馬ながらも、この秋のG1シリーズでは絶好調と言えるだけの結果を残している鞍上の継続騎乗はかなり気になっています。
鞍上からの進言もあっての出走のようですし、近2走を見ても先行しながら持続力勝負で連勝、操作性の高さ、折り合い面での不安もないので、手薄なこのメンバーであればハイレベル世代の牝馬でもチャンスはあるとは思っています。
近年の牝馬の活躍や今年の春の天皇賞でもカレンブーケドールが好走したように、この距離であろうと通用しても良いとは考えていますが、やはり重賞実績がない事はプラスとは言えないことも確かです。
その他には
⑰ヴィクティファルス
父ハーツクライに母父ガリレオで距離が伸びても良さそうであり、大舞台の経験豊富な鞍上の一発に期待の持てる1頭となるでしょう。
⑥セファーラジエル
前走の敗因は馬場が全てで、好枠を活かして折り合えれば、2走前の持続力勝負での実績からも見限れないこの馬を評価しています。
という事で予想は
◎ ⑤
〇 ⑭
▲ ⑪
△ ②、③、⑥、⑨、⑰、⑱
このような予想となりました。
個人的には皐月賞的中、ダービー的中と牡馬クラシック3冠制覇が掛かっているので、このレースへはこの1週間かなり意気込んで過ごしましたし、難解なレースということもあって、このブログをご覧いただいた方へ少しでもチカラになれればと思って予想しました。
また、阪神競馬場での開催ということでかなり貴重な菊花賞ということもあるので、全馬が無事にゴール出来ることも願っています。