東京優駿・考察②

昨日は過去10年のダービーがどういったレースだったのか、時計面から考察していきましたので、今日は違う視点から考察していきます。

これは過去10年の好走馬(3着以内馬)を
左から
開催年
着順
当日の人気
ダービーでの位置取り
ダービーでの上がり3F順位
前走での位置取り
となります。
過去10年の好走馬30頭中
上位人気馬(3番人気以内馬)の好走は18頭
対して4番人気以下での好走は12頭でした。
上位人気馬の好走数に関しての捉え方はそれぞれだとは思いますが、毎年およそ2頭が好走している計算となるため、比較的堅実に走っていると言えるでしょう。

それでも、上位人気馬で決着した年は2016年と17年の2回のみとなっています。
その他の8回では4番人気以下の好走があることからも、上位人気馬の取捨と4番人気以下馬の見極めが重要となってくるので、ココでは4番人気以下馬について見ていきます。

上の表の赤字で示した4番人気以下馬の位置取りを見ると、2020年1着のシャフリヤール、3着のステラヴェローチェ以外は、4コーナーの位置が中団よりも前目にポジショニングしていたことが分かります(出走馬の少ない年でも17頭)。さらに12頭中7頭が逃げ・先行馬だったことも分かります。上位人気馬でも18頭中11頭が中団より前に位置していました。
これは、ダービーが開催される週からはCコースに替わり内ラチから6Mに仮柵を設置することによって、馬場の荒れた内側がカバーされ内目前目に有利なトラックバイアスが働くことや、中盤のタイムが落ち着くことによって息を入れられることなどが要因として挙げられます。

4番人気以下で好走した上がり3Fの順位を見ても、2012年2着の2位タイ、2021年の1着・3着の1位タイ以外は4位タイ以下となっていて、上位人気馬でもさえも上がり最速で勝利を挙げたのは2頭でした。好走馬30頭を上がり順位3位以内までに広げても、16頭と約半数だったことからト3Fの上がりタイム以上にポジショニングが重要だと分かります。

そして、4番人気以下で好走した12頭の実績を見ると
2021年1着のシャフリヤール
2018年3着のコズミックフォース
2014年3着のマイネルフロスト
以外の馬には、G2以上の連対実績を持っていました。

最後に、過去10年のラスト5F(ゴールまでの1000M)のラップを見ていきます
2021年 11.711.411.510.811.6
2020年 12.3-11.811.311.311.7
2019年 12.4-12.2-12.0-11.9-12.0
2018年 12.0-11.711.211.2-12.2
2017年 12.6-12.7-11.510.911.4
2016年 11.8-12.0-11.611.011.6
2015年 12.4-12.4-11.911.011.7
2014年 13.6-12.2-11.611.111.7
2013年 12.3-11.911.611.711.9
2012年 12.4-12.3-11.7-12.0-12.4
赤字は11秒台赤太字は最速ラップ

昨日も説明したように、2017年まではラスト3Fの瞬発力勝負というのが多かったのですが、2018年以降はラスト4F目から11秒台に突入しているように、持続力も必要なロンスパ戦という傾向となっていることが分かります。
もう一つココで重要なことは、前傾戦となった2019年を除けば、2014年以降ラスト2F目に最速となっていることと、この地点で10秒台もしくは11秒台前半のラップを刻んでいました。このラスト2F目というのは、ゴール前の坂の地点となり、ココでトップスピードに入れるギアチェンジ力が必須だということも見えてきます。
お時間があれば、出走馬がこれまで坂のあるコースで走った坂地点での加速力を確認しておいても、ダービー的中への参考になるはずです。

考察①・②をまとめると
*近年は極端な後傾戦となっている
*中盤が緩んでの後半勝負となりやすい
*先行力と中団より前で運ぶポジショニング
*トップスピードの性能とギアチェンジ力
*坂地点での加速力
これらの事が、ダービーにおいては重要ファクターとなっています。

2日間にわたり、ダービーを攻略するうえで大事だと思われる部分をピックアップしていきましたが、これ以外にも大事な要素があることも事実なので、あくまでも参考として考えていただければと思っています。
長くなりましたが、最後までご覧いただいた方の馬券的中へのヒントになれば、幸いです。

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