有馬記念・考察②

1年の総決算となる、グランプリレース・有馬記念を『考察①』では、コースや展開、後半のラップなどから見ていきましたが、これからは別の視点から見ていきます。

その前に、有馬記念は2500Mという距離で行われますが、この距離は非根幹距離となります。
この非根幹距離というのは、400で割れない数字であり、JRAで開催される芝G1は根幹距離が大多数となっています。
例えば
高松宮記念(1200M)
安田記念(1600M)
天皇賞・秋(2000M)
ダービー・ジャパンカップ(2400M)
など、ほとんどが400で割れる数字の距離となっていて、この根幹距離というのは、一般的にサラブレッドが集中して走りやすいことや呼吸に適していると考えられています
しかし、G1レースでも
宝塚記念(2200M)
菊花賞(3000M)
エリザベス女王杯(2200M)
有馬記念(2500M)
と、この4つのレースは400で割れない距離なので、非根幹距離となります。
根幹距離で成績が芳しくなくても、この非根幹距離でこそ抜群の適性を発揮する馬もいます。

これを頭に入れつつ以下をご覧ください

上の表は、過去10年の有馬記念の好走馬(3着以内)の一覧となります。
赤太字で表示している馬名と人気は4番人気以下となっています。
過去10年を見ても1~3番人気、いわゆる上位人気馬が1~3着となったのは2016年のみであり、2015年に至っては好走したのは4番人気以下でした。これは極々稀なケースだとしても、残りの8年では、必ず4番人気以下の伏兵が好走しているのが分かります。
また、1~3番人気で好走した馬は18頭に対して4番人気以下から好走した馬は12頭なので、3連単や3連複といった3連系を買ううえで、4割が4番人気以下からとなっています。
馬券のカギを握るこれらをしっかりと把握できれば、的中へと大きく繋がると考えています。

先ほど赤太字で示していた、4番人気以下から好走した12頭をまとめたモノが、上の表となります。これら12頭に共通することやポイントとなりそうな点を、これから見ていきます。

①非根幹距離実績
*『考察①』で触れたように、非根幹距離でこそ適性を発揮したり、根幹距離では実力馬との能力差があっても、非根幹距離でのレースとなることによってこの能力差を埋めてしまうこともあります
21年、ディープボンド
(非根幹距離重賞を2勝)
20年、サラキア
(エリザベス女王杯2着、その2走前も非根幹距離で連続1着)
19年、ワールドプレミア
(菊花賞1着、勝ったレースは全て非根幹距離)
17年、クイーンズリング
(エリザベス女王杯1着、非根幹距離重賞4勝)
14年、ジェンティルドンナ
(宝塚記念3着)

②長距離実績
*この2500Mという距離は長距離カテゴリーに分類されていて、ゴール前の急坂を2回越えつつ起伏のある舞台なので、スタミナを要します。同じような菊花賞や天皇賞・春という長距離実績も重要となります
21年ディープボンド
(天皇賞・春2着)
19年、ワールドプレミア
(菊花賞1着)
18年、シュヴァルグラン
(天皇賞・春2着2回、3着回)
15年、ゴールドアクター
(菊花賞3着)
15年、サウンズオブアース
(菊花賞2着)
15年、キタサンブラック
(菊花賞1着)
13年、ウインバリアシオン
(菊花賞2着、天皇賞・春3着)

③中山実績
*直線の短い小回りコース、ゴール前の急坂というトリッキー名舞台となるので、持続力や立ち回りに必要な機動力、ゴール前の急坂をバテずに駆け上がる為のパワーなどが要求されます
15年、キタサンブラック
(皐月賞3着、スプリングS、セントライト記念共に1着)
14年、トゥザワールド
(皐月賞2着、弥生賞1着、セントライト記念2着)

④リピーター
*非根幹距離、特殊な舞台設定、要求される適性などから、有馬記念を好走した馬はその後も好走する例はあり、近走は振るわない成績でも激走することがあります
18年シュヴァルグラン
(17年3着)
*リピーターは、上位人気馬からも複数頭います
*12年2着のオーシャンブルーのみどれにも該当していませんでした

これまで4つの条件から4番人気以下からの好走馬を見てきましたが、これだと今年の出走馬から絞り込めない可能性があるので、ココでもう少し条件を絞ってみます
12頭中10頭に共通していたこと
それまでのG1で好走していました
さらに、10頭全ての馬がG1連対実績を持っていました
3歳クラシックでの好走とさらに絞った条件でも、7頭が該当していたので
上記4つの条件+G1好走実績+クラシック実績
に該当するような馬であれば、例え人気が無くとも好走する可能性は高くなってきます。

これまで長々と有馬記念について見てきました。あくまでも過去の傾向ではあるので、今年も必ず該当するとは言い切れませんが重要な傾向であると認識しています。
最後まで読んでいただきありがとうございます
また、ご覧になって下さった方が一人でも多く的中することを願っています。

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