4月6日、阪神7Rにて落馬した藤岡康太ジョッキーが、帰らぬ人となりました。
競馬関係者や騎手仲間のコメントやコラムを見る限り、愛嬌と思いやりは人一倍ある人柄で、誰からも慕われる本当に人望のある方だったようです。
去年の有馬記念でのユタカコールや、世界ナンバーワンのまま引退したイクイノックスのように、華やかな世界の裏で、今回の事故や去年のダービー後の事故などからも、命を懸けて常に危険と隣り合わで過酷な競技だということを認識させられます。また、人馬が無事に走り終えることの重要性も痛感しています。
藤岡康太というジョッキーのことを忘れないことが、最大の供養だと考えています。
ご冥福をお祈り申し上げます
今週は突然の訃報が流れ、気持ちのうえでも整理が追い付かないまま週末を迎えましたが、先週に引き続き的中を目指して、牡馬クラシック第一弾の皐月賞を予想していきます。
土曜の中山は、スローの前残りが目立ち、時計としては標準レベルくらいには戻っていました。それでも、4コーナーから直線にかけて芝の塊が飛んでいた点は、かなり気になります。日曜は気温も上がるので、さらに時計の出る馬場となりそうですが、高速馬場のレベルまでにはならないと思います。
トラックバイアスは、前残りが多かったものの、全く外から伸びないような馬場でも無かったので、フラットな馬場という印象でした。こちらも気温が上がって、多少なりともバイアスの変化には注意する必要があると考えているので、当日も慎重に見極めたいです。
展開は、逃げ候補として内からメイショウタバルやシリウスコルト、アレグロブリランテ、ホウオウプロサンゲ辺りになるでしょう。比較的内目に前に付けそうな馬が揃いましたし、序盤から流れて締まったペースになるはずです。道中もそれほど緩むイメージは持てず、仮に緩めばコスモキュランダが前走で捲ったように、中団から後方に位置する馬が動く可能性はあるかもしれません。
平均ペースからハイペースとなり、後半はラスト5F~4Fのロンスパ戦にでしょう。
前にメイショウタバル、後ろにコスモキュランダが位置するとは思うので、TRとは違い前半からの追走力と後半の持続力、ポジショニングを含めて総合力勝負を想定しています。
これらを踏まえて
本命は⑭シンエンペラー
2歳時でのレベルの高かったレースは、ホープフルSと京都2歳Sと思っていて、前者で2着・後者で1着と現3歳世代では、能力的に上位に位置しているのは間違いありません。
前走は、ペースの上がった3コーナーを過ぎた辺りから終始押っ付けながらとなり、陣営からは勝たないといけないレースとのコメントだったものの、1度叩いたことで反応面での上昇を見込んでいます。
今回も、仕上がりに関して満足はしていないようですが、この馬の能力は出せるようですし、これまで内目の立ち回りを活かしての好走が目立っていますが、これまでのレースから追走面での不安は無く、この枠の方がスムーズに加速できるので、むしろ好都合とみています。
それでも、緩い馬場を前走の敗因に挙げていた点は気掛かりで、土曜の芝の塊が飛ぶような馬場からの回復が望めなければ、不安材料としては小さくないものとなります。
対抗は⑧ジャンタルマンタル
この馬も前走は距離延長に対応するために、ペースが遅かろうと我慢をさせていたのは明らかですし、むしろ序盤の3F目辺りまであれだけ消耗しながら、2着だった点は好評価しています。
前走の勝ち馬との差はポジショニングと序盤に消耗した分と思いますし、今回は間違い無くペースは流れるので、追走面での不安は全く無く、内の先行馬を行かせて好位という優位性も持てるはずです。
時計の掛かるような馬場では無いことから、マイルG1を勝ったスピードを活かせるレース質になりますが、序盤からペースが上がって後半の消耗戦となった場合の不安があるので、この評価としました。
3番手は⑩レガレイラ
前走の勝ち方といい新馬戦の勝ち方といい、先頭に抜けてくる一瞬の脚の決め手という部分では、これまでの名牝と比べても、遜色の無いものを持っているとみています。
また、体力的に厳しい時期に牡馬を相手にG1を勝ってしまうのですから、アーモンドアイやリバティアイランドに匹敵する能力を持っている可能性すら感じています。
それでも、今回は調教で乗っていたとはいえ乗り替わりはマイナスに感じますし、序盤のポジショニングも含めて、超えるべき課題は少なくないと思うので、ここまでの評価としました。
その他では
③エコロヴァルツ
この馬も前走はペースに泣かされたクチなのは明らかで、2戦目の重賞とOPとクラスこそ違えど、朝日杯2着の次走の共同通信杯で5着、気性面に課題を持つ点でステラヴェローチェとどことなく被っているので、ペースが上がって折り合い面の不安が無くなれば、上位の可能性もあるとみています。
⑬ジャスティンミラノ
出世レースの前走を勝って無敗でこの舞台と、データ的には楽しみな存在ですが、これまでのレースがスローの左回りのみという点で、小回りコース適性や序盤から流れてあの脚が使えるのか、など不安材料は多いものの素材面としての楽しみはあります。
ということで予想は
◎ ⑭
〇 ⑧
▲ ⑩
☆ ③、⑬
△ ②、⑤、⑫、⑯
このような予想となりました。
今年もTRはスローペースばかりでしたが、ホープフルSと京成杯、弥生賞は過去10年と比較して勝ち時計は1位と優秀でしたし、ハイレベルなレースとなると思っています。その為、能力比較やペース対応や適性など、予想をする上ではかなり難しくなったので、印は多くなりました。
高松宮記念から始まった春のG1シリーズも、3戦で2つの的中と上々のスタートが切れたので、この流れを維持すべく、先ずは的中を目指してというスタンスでもあります。
最後になりましたが、このレースに限らず人馬が無事にレースを終える事を願っています。