秋華賞・予想

今週からは秋のG1シリーズが開幕しますが、週中には藤田菜七子ジョッキーが突然の引退発表となりました。通信機器の持ち込みは以前から若手ジョッキーが問題となっているなか、藤田菜七子ジョッキーもスマホの不適切使用での処分となりました。双方の言い分の食い違いがあるにせよショッキングなニュースでした。
そもそも公平公正を謳う公営ギャンブルである以上、八百長を疑われることはあってはならないと断言できますし、特に若手ジョッキーには生活に欠かせないとはいえ、スマホの取り扱いには慎重でなくてはなりません。ただ、主催団体であるJRAが罰則するだけでなく、若手ジョッキーへのガイドラインの徹底や指導、教育は不可欠であり、これを怠っているようにも感じています。若手ジョッキーだけでなく、今や生活するうえで切っても切り離せないスマホの取り扱いについて、主催団体であるJRAが本腰を入れて取り組まない限り、問題が長引くだけでは無いでしょうか。
昨今の競馬ブームの功労者とも言える存在の藤田菜七子ジョッキーの引退は残念でなりませんが、ハード面やソフト面で女性ジョッキーが競馬に携わる環境を切り開いたことには、賛辞を贈るべきです。これまで私生活でも注目されるがために、窮屈な思いをしていたようですし、彼女の決断を尊重したいと思います。これまでの9年間お疲れ様でした。

話を戻して、今週は牝馬クラシックの最終戦となる秋華賞を予想していきます。
土曜の京都は、開幕2週目で天気にも恵まれたお陰で高速馬場の水準でした。日曜も天気は良いので高速決着となるでしょう。
トラックバイアスは、比較的前有利でしたが、ペース次第では差しも決まるような馬場でした。近年の京都開催は稍重馬場で差しの決まりやすい馬場だったことを考えると、今年は立ち回りと持続力を活かせる先行馬にも出番があるかもしれません。

展開は、おそらくセキトバイーストが逃げるとは思いますが、大外枠となり先行馬もそれなりに揃っているので、どこまで引っ張るペースになるかは読み難く展開のポイントになるはずです。このレース自体がハイからスローまで幅のあるレースなので、展開を決めるにはハードルが高いと考えています。
それでも、追走力と立ち回りを活かせる先行馬や、流れても後半の脚を削がれることなく使える差し馬、瞬発力より持続力を重視しつつ春の実績馬と能力などから判断していこうと思います。
これらを踏まえて

本命は⑤チェルヴィニア
2走前は、大外枠に加えて先行して粘り込むしか芸の無いジョッキーだったことから度外視しても、前走と3走前の持続性能は上位とみて間違いないでしょう。
今回も乗り慣れて日本屈指のジョッキーですし、前走のようにスタートで後手も踏んでもリカバリーに長けていて、父と母父ともに結果を残している血統も後押しとなるとみています。
それでも、母のチェッキーノの成長力は疑問が残り、結果の出ていない右回り、3連休の余波を受けた長距離輸送と不安材料はありますが、2冠に近い存在のはずです。

対抗は②ミアネーロ
前走の勝ち時計とこの馬の走破時計は特殊な馬場だったので鵜吞みには出来ませんが、それでも時計に対応出来たことや勝ち馬に迫る差し脚は、今回も通用するはずです。
成長力のある父の系統を持つ馬は4連勝中ですし、好枠を引いて立ち回りを活かせる差し馬とみていて、前走や3走前の内容からも中距離で持続力を活かせるレースは合うと思います。
ただ、2走前は距離が長かったとしても全く見せ場の無い負け方でしたし、ムラのある戦績からも人気先行の可能性もあるのでこの評価としました。

3番手は⑭ステレンボッシュ
近年のこのレースは、春の勢力図が大きく変わらないレースという傾向や、2歳時のG1から連対し続けている能力面は抜けているのは間違いありません。
本命馬に比べて、マイルで結果を出していることから追走面での担保があり、終いも不発の少ないタイプなので、フルゲート割れした大外枠もマイナスにはならないと思います。
今回のメンバーで能力が抜けていることは明らかですが、1週前の追い切りが急遽コース追いから坂路、1日スライドしたことや最終追いでも併せた相手に見劣ったことから、直前でアクシデントがあったことからこの評価にしましたが、厩舎力で状態を上げていれば2冠も見えてくるはずです。

その他では
③クイーンズウォーク
2走前は、差し・追い込み馬が上位に来る展開のなかでの4着は能力があってこそですが、ジョッキーと厩舎のコンビが前哨戦で勝ち切ったことから、凡走したこれまでの人気馬のようになる可能性と揉まれた弱い部分があるようにも感じるので、この評価としました。
④タガノエルピーダ
3走前のように、スタミナを活かした持続力勝負と立ち回りを活かせる枠はプラスですが、前走で3着馬を捉えきれなかったことは物足りなさを感じたので、これよりも高評価は出来ませんでした。

ということで予想は

◎ ⑤
〇 ②
▲ ⑭
☆ ③、④
△ ⑦、⑪、⑬

このような予想となりました。
今週からG1シリーズとなるので、本来であれば勢いをつけて臨みたかったのですが、先週までの結果をみてもドロ沼にハマっているのは明らかなので、純粋に的中を願うばかりです。
現状が現状だけに、足搔くことくらいしかできないもどかしさはあるものの、こんな状況はこれまで何度も経験してきましたし、G1シリーズということでモチベーションも上がっているので、何とか結果が付いてくれればと思っています。

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