先週はG1シリーズが中休みということで重賞はTRでしたが、3歳牝馬限定という難解なレースはあえて避けてマイラーズCでせこく的中を狙ったことが奏功して、今週からのG1シリーズへ向けて良い流れをつくる事が出来ました。メンバーもメンバーだったので威張れる的中ではありませんが、それでも悪い流れで再開するよりも良かったと考えています。
ただ、その後の香港チャンピオンズデーでは、3冠牝馬リバティアイランドが思いもよらないことが起き、最後の最後に後味の悪いカタチとなりました。ドバイや香港などの海外では、レース前の歩行などに関してはJRAよりも厳しいチェックが入るようなので、レース中の不慮の事故は防ぎたくても防げないこともあり、改めて全ての人馬が無事に競争を終える事の難しさを実感しました。
今週は、伝統と格式のある天皇賞・春を予想していきますが、リニューアル後のこのレースでは、2年続けて上位人気馬が、熱中症や競争中止となっているので、先ずは無事にレースを終える事を願いつつ予想へと参ります。
土曜の京都は、7Rまでは稍重でその後は良と回復しました。時計は前日の雨の影響もそれほど感じない程度で、まずまずの時計は出ていました。日曜は天気も良いようなので、土曜よりは時計の出る馬場にはなるはずです。
トラックバイアスは、芝のレースはほとんどが少頭数ながら、前残りというレースは目立たず差しも決まるフラットな馬場でした。先週の馬場を見ても極端に前残りになるとは思えず、内外フェアな馬場という想定です。土曜の深夜に傘マークが出たので、クッション値や含水率も含めて日曜の芝のレースでは確認をする必要はあるとは思います。
展開は、3枠のジャンンカズマかサンライズアースが逃げ候補となるでしょう。先行馬がそれほど多くないので、前半はスローが濃厚な展開とみています。中盤も各馬が折り合いに専念するはずなので、動きがあるとすれば2週目の向こう正面からで、後半は例年通りであれば、3コーナーの坂の下りとなるラスト4F目からのロンスパ勝負が濃厚となります。ただ、前半と中盤にペースが落ち着けば、後方勢としてもどこかで動かざるを得なくなりますし、前に位置するであろうサンライズアースやマイネルエンペラーとしては、坂の上りでペースを上げた方が後続を振り切るカタチには持ち込めるとは思うので、向こう正面での後続の動き出しと後半のペースが上がる部分はポイントにはなると考えています。
一昨年や去年のレースを観ても、向こう正面ではロスを覚悟で外目に持ち出しつつ、脚を使い切るタイプの方が好走しているように、立ち回りよりも坂の下りでペースアップに対応しつつ、直線での持続力勝負を想定しています。
これらを踏まえて
本命は⑥ヘデントール
去年の菊花賞時にもそれなりの評価が出来たのは、3走前のラスト5Fのラップが優秀だったことで、その菊花賞も長く脚を使い素質の片鱗を見せてくれました。
年明け初戦の前走や4走前こそラスト3Fの瞬発力勝負でしたが、ある程度のギアチェンジ力を持ちつつ高い持続性能を活かしての完勝と、後半要素での勝負であれば崩れる可能性は低いとみています。
それでも、これまでのレースを見る限りは出遅れや二の脚が速くは無いので、2走前のような位置だとかなり負荷の掛かるレースとなる不安は残ります。
対抗は⑬ジャスティンパレス
8走前の天皇賞・秋以降、去年は全く馬券に絡んでいないので、2年前ほどのパフォーマンスには期待しにくい部分はあるものの、大きくは崩れておらず勝ち馬との着差を考えても、この相手関係ならまだ通用するとは思います。
その去年もこの馬自身がズブくなったのか、位置取りも含めて展開待ちになってはいますが、距離のあるこのレースなら、ゆったりと入りつつ後半要素なら勝負にはなるとみています。
前走でも、位置を取りつつ速い流れにもそれなりには走れていたとは思いますが、戦績が示すようにピークアウトしているとも取れるので、この評価としました。
3番手は③ブローザホーン
去年秋のG1での3戦は全て二桁着順と春の躍進に陰りを見せる結果でしたが、前走では復調を示していたことから、実績面を考慮すると軽くは扱えない存在です。
この舞台での適正と坂の下りを上手く使っての持続性能は通用するはずですし、この好枠で前半はロスなく脚を溜めることが出来れば、チャンスは十分にあるとは思っています。
とにかくこのレースはリピーターレースという傾向から、ジャスティンパレスも含めて資格はあるはずですが、高速馬場への対応となると分が悪くなるので、この評価までとしました。
その他では
⑤サンライズアース
前走は圧巻の完勝で、ラスト5F勝負となったダービーでも見せ場を作ったように、ロンスパ適性は認めつつ、前走の内容と今回の舞台の適性の違いや前走ほど展開が向かない可能性を考慮すると、取りこぼす可能性も少なからずあるとは思います。
ということで予想は
◎ ⑥
〇 ⑬
▲ ③
☆ ⑤
△ ⑧、⑨、⑪、⑭
このような予想となりました。
いよいよ春のG1シリーズも再開し、今週から宝塚記念まで7週連続となるので、後半のスタートを良いカタチで切ることが出来ればとは考えています。
過去には波乱となる決着もあるレースなので、今週1週間はかなり時間を割きましたが上位人気馬が抜けているとは思い、今年はそこまで荒れるレースにはならないという予想になりました。
冒頭に挙げたように、先週の香港や近2年からも先ずは全ての人馬がレースを無事に終える事を願いつつ、好レースと好結果に期待しています。