昨日は過去のスプリンターズSというレースが、どういったレースとなるのかについて触れてみましたが、今日はまた別の角度から考察していきます。
上は昨日に引き続き、新潟開催となった2014年を除いた過去9年の
勝ち時計と前後半のラップ、前後半差となります。
下は同じく新潟開催となった2014年を除いた過去9年の
開催年度
着順
父の血統系統
母父の血統系統
サンデー系の血を持っているかどうか
を表わしたモノです。
この2つを見ていただくと、赤字で示した2018年〜20年と2011年〜13年は前後半差が1秒以上の前傾戦となっていて、この6年でサンデーサイレンス系の血を持っていた馬は好走馬18頭中僅か5頭でした。この5頭という頭数は、下級条件クラスからG1までサンデーサイレンス系の産駒及び孫世代が大活躍している近年からすれば、非常に少ないモノとなっていています。
付け加えると、この6年でサンデーサイレンス系の産駒は2020年の2頭のみであって、その他の3頭は18年1着馬、13年2着馬は父母父がサンデーサイレンス、11年2着馬は母父父がサンデーサイレンスとなっていました。(上位人気に支持されていたサンデーサイレンス系を持つ馬でさえも凡走していました)
このことから、前半のペースが速くなればテンのダッシュ力を活かして、スピードで押し切るミスプロ系が大活躍している結果からも、ミスプロ系の血を持つことが重要であると言えるでしょう。
対して、2015年〜17年の3年の好走馬は全てサンデーサイレンスの血を持っていると同時に産駒や母父と非常に濃い血統背景がありました。この3年を上の表で見ていくと、後傾戦が2年で前傾戦となった年も0.8秒の前傾戦なので、スプリントG1とすれば前半のペースは遅いと言わざるを得ない異例の年でした。
サンデーサイレンス系のザックリとした特徴としては、道中に脚を溜めての直線の爆発力なので2015年〜17年の流れを見ると、スプリントG1とはいえサンデーサイレンスの血を持っていることが存分に活きたと考えていいでしょう。
それでも、2020年にはサンデーサイレンス系の産駒が1、3着ではないかという考えを持たれるかと思いますが、昨日の考察1でも説明したように勝ち時計から前後半差のラップを比較すると、先行勢には(中段に位置していた馬にも)かなり負担の掛かるレースであって、勝ち馬のグランアレグリアは短距離路線では歴史的名馬でありながらも後方15番手、3着馬も最後方の16番手であったことから、展開と馬場が向いたという見方が出来るくらい例外のケースだと考えれます。
以上のことを踏まえて考察1・2をまとめると
*このレースは前半からペースが上がり易い
*基本的には中団より前目に位置していることが重要
*前傾1秒以上ではミスプロ系
*前半のペースが落ち着けばサンデーサイレンス系
ということになります。
ただし、今年も前半から先行勢がヤリ合うことは十分に考えられますし、ましてや週中には台風の影響によって馬場がどういった状態なのか、など昨年同様の例外に当てはまることも否定できないので、当日までじっくりと検討されていいと思います。
最後に、この2日間にわたってスプリンターズSについて考察していきましたが、長々とした説明を最後までご覧いただきありがとうございます。
この考察で説明してきたことが全てではありませんし、まだまだ追及していきたいとも考えている中で少しでもご覧いただいた方の馬券的中のヒントになれば幸いであり、馬券的中を願っています。